パソコンのバックアップをより便利に使う方法【運用編】

プローブ

2009年06月09日 19:14

今日は、Windowsがおかしくなったら、すぐに元に戻すための、準備と運用ノウハウです。初心者にもなるべくわかりやすく?書いてみました。そのため上級者?向けではありません。

書いてある方法を使えば、誤操作やウイルスに感染等で不調になった時、10分で無事だった昨日と同じ状態に戻すことが出来ます。ちょっとしたノウハウです。パソコンのバックアップ完結編です。

※パソコンの状態を丸々バックアップするソフトが必要になります。例えば、バッファローのUSB-HDDなどに付属することがあるAcronis TrueImage LEなどの、バックアップツールが使える必要があります。ソフトの使い方は説明していません。

データを分ける

これは、新規にインストールするときに最初から計画してやる方が良いのですが、プログラム領域と、データ領域を別々のドライブ(パーティション)に入れます。※Cドライブしかない方は、役に立てなくてごめんなさい。危険だけど、お手軽?な方法について一番下に書いておきます。

例えば、WindowsとProgram FilesをCドライブに、マイドキュメントやMailやアドレス帳などの設定データはDドライブに保存する。と言うことです。

マイドキュメントの移動

マイドキュメントは、Dドライブに「My Documents」フォルダを作った後に、右クリックでプロパティを開き、「ターゲットフォルダの場所」でDドライブの今作った「My Documents」に移動することで、以降マイドキュメントに保存したデータがDドライブのフォルダに保存されます。Vistaの場合は、ピクチャーとかアドレス帳など分かれているのでそれぞれをDドライブに移動します。(一部のアプリケーションは、自動的にマイドキュメントにデータを置く物があり、移動しないと復元後に、前日の状態が再現できない場合があります)

メールやアドレス帳の移動

私は、Windowsメールを使っていないためやり方が判りませんが、昔のOutlookのオプション設定か何かで、保存先を指定して使えたため、とりあえずオプション設定でそれらしい項目を探してください。変更方法はマイドキュメントの設定法と同じ感じだと思います。

ブックマーク(お気に入り)は、インポートとエックスポート機能があるので、時々USBメモリーなどに別途バックアップを取る使い方をお勧めします。危険なページがブックマークに登録されることを防げるので、面倒ですがその方が良いです。

デスクトップの保存場所

デスクトップの保存場所もDドライブへ移動しても良いのですが、散乱していることもあり、知らずにウイルス入りのソフトを置いてしまうこともあり得るため、バックアップ対象としません。移動は勧めません。

その代わり、Dドライブ内に作った、写真保存用フォルダなどのショートカットを作成しておくと便利です。(バックアップ前に作成しておけば、復元後もショートカットがあります)

Dドライブの使い方

写真やそのほかのデータも、Dドライブ内のフォルダに入れて保存します。ハードディスクが壊れない限り、復元してすぐに使える状態になります。日々のバックアップはDドライブだけ保存すれば大丈夫です(ゲームなどは例外です)。

簡単な初期バックアップ方法

必ず使用するツールの対応OSを確認してください。そして今一度、納得するまで説明書とにらめっこしてください。

データを分けた状態で、Cドライブだけハードディスクイメージ(クローンとかバックアップとか)を作成します。

その際、全体バックアップのように、パソコン全体をバックアップするような設定を選択しないでください。必ず、CドライブとDドライブのうち、Cドライブだけを選択してください。

くどいようですが、ここを間違えると、復元したときにCとDの両方がバックアップ時点の状態に戻り、昨日まで作成していたデータが、無くなってしまいます。最大のポイントです。

初めての方は必ず行ってください

念のため、バックアップ作成後に、「Dドライブ」と「マイドキュメント」に、適当なファイル(例えば「新規テキスト文書」)を作成してから、復元を試してみてください。

復元後、「Dドライブ」と「マイドキュメント」に、バックアップ後に作成したファイルが残っていれば成功。消えてしまったけど、ちゃんと起動している場合は、再度挑戦。起動しなくなってしまったら。。。諦めてください。

より使い勝手を良くするには

バックアップは、WindowsUpDateなどで最新の状態にしてからすることをお勧めします。

ウイルスバスターなどに付いている、ネットの緊急ロックなど、簡単にインターネットを切断できる場合は、バックアップ前にロックしておいた方が安心です(もちろんコントロールパネルからでもOKです)

ネットを切断した状態でバックアップを取ることを勧める理由に、次回復元する時、重大なセキュリティホールの修正パッチが公開されている事があります。出来れば、ネットにつなげる前に修正パッチを適応するためです。(そこまで気を遣わなくても良いかもしれません。。。。)

後は、使っているけど、ずっと使わない微妙なソフト?又は、毎月更新され入れ直しているソフトなどがある場合、バックアップに含めない事を進めます(それだけ復元のたびに入れれば良いので)。バックアップと言っても完璧でない方が便利なこともあります。

使っている内におかしくなってしまったら

なんかおかしくなったかな?と思ったときには、Dドライブのウイルスチェックを行いDドライブから危険物を排除します。この際、Cドライブに修正不可能なエラーやウイルスがあっても問題ありません。復元すれば綺麗さっぱり無くなります。

バックアップを復元することで、バックアップを取ったときの状態に戻せます。そのままでもDドライブに今まで変更したデータすべてが入っているため、昨日と同じ状態で使うことが出来ます。

復元したら

例えば6ヶ月間の短い期間でも、マイクロソフトから沢山更新プログラムが公開されています(普段はWindowsUpDateなどで知らないうちに更新されてます)。そのため、復元したらすぐにWindowsUpDataなどを使い更新プログラムを適用させます。セキュリティソフトが入っている場合はそちらも更新します。

更新が終わってから、すぐにバックアップを作成すると、再インストール後に続けて更新したことと同じ事になり、次回の復元が楽になります。

あとは、ブックマークをインポートしたり、バックアップ対象でないアプリケーションをインストールするだけで、昨日と同じ状態になります。

ついついやってしまう落とし穴

しばらく使っている内に、Offiecの設定を変えたくなったりして、変更してしまったとき、その状態をバックアップしたくなりますが、それは辞めた方が賢明です。もしかしたら、他がおかしくなり始めているかもしれません。次回復元時の為に、変更箇所をメモで残して、復元直後のバックアップを勧めます。

その時はよかれと、安易に変更してしまうことは良くあること、次回復元までに、ホントに使い勝手が良いのか検討してみる時間的余裕も生まれます。

ちょっと、考え方を変えてみる

なかなか、バックアップが取ってあっても、設定をいじったりすることに対しては消極的な考え方の方は多いです。何でも試したくなったら、10分で元に戻る利点を生かして、設定変更など色々試してみる事も出来ます。

ファイルのバックアップも取ってください

ちょっとおかしくなったときなどは、99%今回の方法で復元できます。しかし、たまにハードディスクが壊れてしまうことがあります。その時のために、時々DドライブをUSBハードディスクなどにコピーしておくことをお勧めします。

システムのバックアップと違い、普通にコピーすることが出来ます。復元したときに、そのままデータが残っていたらラッキー、消えていたらUSBハードディスクから戻す。のように考えてください。

このノウハウが一番役立つ人

上司や同僚やパートさんがすぐにパソコンをおかしくして、ちょとパソコンが詳しいと当てにされてしまい時間を割かれてしまう立場の方は少し我慢して勉強すると楽になります。実際、私のお取引先へ自前テキストと少しの相談に乗ってあげるだけで、新規顧客の紹介や信頼関係も築けて大好評です。営業ツールとして強力?手間を考えると微妙かな。

ノウハウと言っても、別段難しいことではなく、工場で例えると「設備」と「使用工具とワーク(生産対象)」を分けると便利ですよ。と言っているに過ぎません。

設備が壊れたら、設備だけ入れ替えれば良いという、ノウハウなどと大それた物ではなく、当たり前の事です。でも、パソコンと付くと当たり前の考え方が難しい物に見えますが実は凄く簡単な考え方です。。

気楽に、ちょっとの苦労で快適を手に入れたい方は、参考にしてみてください。もちろん、ここに書かなかったテクニックがすべてではありませんが、基本と重要なポイントだけは漏らさず書いたつもりです。さようなら。

Cドライブしかない場合

パーティションサイズを変更できるソフトがあります。USBハードディスクなどに付属で付いてくるもので十分対応できます。ツールによって細かいやり方は変わりますが、共通の流れを説明します。

まず、Cドライブのサイズを縮小します。そして、縮小して空いた場所にDドライブを作成して、Dドライブをフォーマットします。フォーマット形式は、WindowsXP以上ならNTFSお勧めします。

昔は1万円出しても、失敗する危険なソフトがいっぱいありましたが、最近のソフトは失敗する事はほとんどありません。ツールが使用しているWindowsに対応しているか確認できれば問題ありません。ただし、危険なことに代わりはないため、かならずファイルのバックアップを取ってから行ってください。

使い方を誤ると簡単にWindowsが起動しなくなります。ソフトには、わかりやすい説明書が付いていますので、そちらを参考にしてください。経験上、ごく一部の危険なフリーソフトがあるため、責任や利害関係がないフリーソフトは個人的にはお勧めしません。


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